今季初めて1軍に昇格した阪神井上広大外野手(21)は4打数無安打と悔しい結果に終わった。

「7番・右翼」で668日ぶりのスタメン出場。得点不足に苦しむ打線のカンフル剤として抜てきされた。2回の第1打席は中日橋本の136キロのフォークに空振り三振。第2打席も橋本の147キロの直球に手が出ずに見逃し三振とし、6回には2番手祖父江の変化球を捉えたが、投直に倒れた。1点を追う9回に最終打席が回ったが、守護神R・マルティネスの直球に力負けし、右邪飛と快音は響かなかった。

矢野監督も井上の打席内容に愛のムチを飛ばした。「もっと振っていってほしい。だいぶ良い形になりつつあるけど、やっぱりボールを見てでは、アイツの良さも出ないし、成長もないんで。本人も努力をしているけど、もっと打っていく姿勢や1球で仕留めることをやっていかないと」。指揮官のハッパはもちろん指揮官の期待の表れだ。

7月の2軍公式戦では、全16試合に4番で出場して、2本塁打、20打点、打率3割8厘。ファーム月間MVPに輝いた。試合前には「ファームでやってきたことをしっかり出せるように、思い切ってプレーしていきたいと思います」意気込んでいた井上。次のチャンスでも必死に球に食らいつく。【三宅ひとみ】

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