阪神湯浅京己投手(23)の最優秀中継ぎ賞&新人王のダブル受賞へ、金村投手コーチが「アシストプラン」を明かした。直近では登板5試合連続でホールドを挙げている右腕について、同コーチは「最近は完全にホールドシチュエーションでしか投げさせてない。そこは今後も変わらないと思う。(タイトルを)意識させてるし、本人も(意識)している」と説明した。

湯浅は今季チームトップの53試合に登板し、2勝(3敗)、39ホールドで、リーグ単独トップの41ホールドポイントを挙げている。金村コーチは「ちょっとビハインドでも本当は行ってもらいたいと思うけど、(ホールド機会で)しっかり結果出してもらった方がいいし、そこを補えるピッチャーは他にもいるから」。手厚いブルペン陣で、背番号65を全力サポートする。

虎が誇る「8回の男」は熾烈(しれつ)な新人王争いにも堂々参戦中だ。18年に入団した湯浅は、初めて支配下登録されてから5年以内かつ、前年までの投球が30イニング以内の条件を満たし、最優秀新人賞の資格がある。高卒3年目で6勝の西純も有資格を持ち、他球団では新人で32セーブの巨人大勢、首位ヤクルトの正遊撃手を務める長岡らがライバルとなりそうだ。入団4年目で新人王を獲得すれば、1971年(昭46)の巨人・関本四十四、98年西武・小関竜也に並ぶ球界最遅タイの記録となる。

試合のない16日は甲子園の全体練習に参加し、キャッチボールやダッシュで調整した。かねて湯浅はタイトルについて「数字は投げていく中でついてくるもの。意識しすぎずに、チームに貢献できるように自分のできることを精いっぱいやるだけです」と話している。最優秀中継ぎ賞を手にすれば、新人王への大きなアピールとなる。セ・リーグ史上初のダブル受賞へ、最後まで“アツアツ”な投球で圧倒する。【古財稜明】

◆中継ぎ投手の新人王 最優秀中継ぎ投手が新人王となったのは09年の摂津正(ソフトバンク)のみ。70試合に登板し、39ホールドポイント(HP)をあげた。湯浅が達成すれば12球団2人目で、セ・リーグでは初となる。また、阪神の新人王投手は全員先発で、救援投手として新人王獲得となれば初となる。11年には榎田大樹が62試合で36HPと健闘したが、新人王は巨人の沢村拓一が獲得した。

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