主将の活躍で、中大が延長10回タイブレークの末、サヨナラ勝利を決めた。

ドラフト候補に挙がる北村恵吾内野手(4年=近江)が2回、「(亜大・青山対策として)変化球に絞り練習してきた」と、狙い通りに外角のスライダーを左翼席へ運んだ。先制のソロ本塁打に「完璧でした」と笑った。

第1週の駒大戦。2戦目後、2試合無安打で結果を残せず。清水達也監督の前で涙した。「いろいろなことがあるけど、おまえがチームを引っ張っていかないとダメだ。主将として自信をもって。逃げるな」と、声をかけられ自分を見つめ直すきっかけをつかんだ。

「自分のことで精いっぱいで。チームに目がまわっていなかった。主将としてそれではダメだということを監督さんに気付かせてもらった」

打てなくとも、チームが勝つために何ができるかを考えた。タイブレークの延長10回2死満塁では「塁に出ようという気持ちだけだった」と押し出しの死球で、サヨナラ勝ちを決めた。

主将として苦しみつかんだ1勝。「今まで迷惑をかけた分、ここから自分が打ってチームを勝たせる試合をたくさん増やせたらいいと思います」と力を込めた。