阪神大学2部西リーグに所属する流通科学大の北原光広監督(69)が今秋リーグ戦を最後に退任したことが12日、分かった。今秋は川西優登監督、北原副部長・コーチの肩書で臨んでいたが、試合の指揮は北原監督が執っていた。今後は川西氏が名実ともに監督として、チームの指揮を執る。

北原監督は神港学園(兵庫)の監督時代から親身になって選手に寄り添う情熱的な指導で知られ、春夏8度甲子園に出場。阪神・淡路大震災に見舞われた95年のセンバツでは、部員たちとともに避難所のボランティア活動に取り組みながら開幕を迎え、8強入り。その後も毎年、震災の起きた1月17日には神戸市の東遊園地で「阪神淡路大震災 1・17 復興のつどい」の会場設営に部員たちと携わってきた。また06年センバツも8強進出を果たした。教え子に元中日有働克也、元阪神鶴岡一成、元阪神藤原通らがいる。

18年3月に退任し、同9月から流通科学大監督に就任。大学野球の監督という自身初のキャリアに挑戦し「昇格すれば、また違う世界が見えてきます」と1部リーグ入りを目指してきたが、今秋は甲南大に敗れて届かなかった。