中大が負けられない一戦に勝利した。現在、中大が優勝のための可能性は、中大が勝ち点を取り、なおかつ国学院大と青学大が勝ち点を落とす状況だ。

初回から相手先発の松村亮汰(2年=鳥取城北)の制球が定まらず。3つの四球と犠打で1死満塁とすると、桜井亨佑外野手(2年=習志野)が中前適時打を放ち先制する。続く皆川岳飛外野手(1年=前橋育英)も押し出し死球で、なおも1死満塁のチャンス。高橋隆慶捕手(3年=明秀日立)はカウント1-2と追い込まれる。だが「最低でもフライを打ちたかった」と捉えた打球は、右中間の適時三塁打となり3人が生還。この回打者一巡で5点を奪った。

投げては先発の西舘勇陽(3年=花巻東)が変化球をうまく使い6回まで三塁を踏ませず無失点に抑える。7回に右越え2点本塁打を浴び降板するも、6回5安打2失点と好投を見せた。

西舘は今季9試合で先発し、5勝目を挙げた。「先制しても追いつかれてしまうことが多かったので、最後の粘りが課題」と口にした。また、「雨で流れることもあって1週間おきに投げられたので、天候のおかげもある」と笑顔を見せた。

清水達也監督(58)は「初回が思いもよらない5点だった」とし、「残りの試合をすべて勝ちます」と優勝を狙う。

ドラフト候補の北村恵吾内野手(4年=近江)、森下翔太外野手(4年=東海大相模)はともに無安打で終わった。

▽日大・片岡昭吾監督(初回に5失点)「入りが大事だと思っていた。勝ちたい気持ちが相手を上回らないとこういう結果になる」

◆優勝の行方 青学大が王手をかけたが、19日の2回戦で駒大に敗れ、国学院大が亜大に勝つと、再び国学院大が浮上する。両校が3回戦に勝った場合、国学院大が勝ち点4、9勝4敗、青学大は勝ち点4、8勝4敗。国学院大が上回る。中大は日大に連勝して勝ち点4、8勝4敗。国学院大と青学大が勝ち点を落とせば、逆転優勝。青学大が2勝1敗なら同率で決定戦へ。亜大は国学院大に連勝し、青学大、中大が勝ち点を落とせば可能性が残る。勝ち点3、7勝5敗。国学院大と並び青学大1勝2敗なら3校の決定戦になる。