集大成の秋を迎える。全日本大学軟式野球選手権大会(13日開幕、大阪)に宮城教育大(東北地区)が86年以来36年ぶりに出場する。部員は、高校時代は控えだったり、小、中学校以来の軟式野球に復帰した選手がほとんど。全体練習は週1回の3時間のみ。勉学との両立に励みながら、オンラインミーティングで意思疎通を徹底させるなど、チーム力向上を図った。鉄腕エース佐藤公紀(きみのり)投手(3年=東北学院)が最初で最後の大舞台での快投を誓った。宮城教育大は15日に、高知大(四国地区)と大東文化大(首都大学)の勝者と対戦する。
◇ ◇ ◇
秋の全国舞台に宮教大が帰ってきた。36年ぶりの出場を果たし、チームの絶対的エース佐藤は高鳴る気持ちを抑えつつ、静かに闘志を燃やした。「全国のレベルは高いと思う。慢心しないで、冷静に1つ1つアウトを取っていきたい」。秋季リーグ戦では全5試合に先発登板し、計40回を投げ4失点、防御率0・90と抜群の安定感を見せた。「自分の力を発揮することができた。気持ちの面が強かった」と納得の表情で振り返った。
必殺のカットボールで強打者を仕留める。右打者には外角へ逃げ、左打者には内角をえぐっていく。最速120キロ台の直球と球速差はほぼなく、打者の手元で小さく変化する。リーグ戦でも決め球として機能。「(カットボールには)手応えがある。(全国でも)効果的にはまってくれると思っている」と自信をのぞかせた。
最初で最後となる大舞台。自然と気合も入る。「悔いのないように投げていきたい」。今大会が終われば、就職活動に本腰を入れるという。まだ3年だが事実上、最後のマウンドとなる。「制球重視でピンチをしのぎ、チームに勝利を呼び込みたい」と勝利への覚悟を示した。
結束力がある。学業との両立に励みながら創意工夫を凝らす。試合数日前にオンラインミーティングを実施。対戦相手の特徴をチーム内で共有し合う。そうした対策が試合本番で生きた。全体練習は週1回、3時間。部員は高校時代は控えだったり、小、中学校以来の軟式野球に復帰した選手がほとんど。“スーパースター”は1人もいないが、ひたむきに努力を積み重ねた結果、秋の全国切符をつかんだ。「みんなで、1つでも多く勝ちたい」と佐藤。宮教大ナインが一丸となって戦い抜く。【佐藤究】



