楽天の島内宏明外野手(32)が14日、4年契約の3年目が終わる来オフに、保有しているFA権を行使したい意向を球団に要望した。仙台市内の球団事務所で契約交渉を行い、現状維持の1億2000万円プラス出来高払いで更改。その席上で来季年俸を大幅に下げ、契約年数を1年短縮する異例の提案を行ったが、認められなかったという。「できるなら(来オフ)FAさせてほしいと言いました。違うユニホームを着てプレーしたいという気持ちも少なからず出てきた」と明かした。

20年にFA権を取得したが行使せず残留。球団と年俸変動制の4年契約を結んだ。21年は打点王に輝き、今季は主に4番を務めて最多安打とベストナインを獲得したが、金額に反映されたとは感じなかった。「何のために頑張っているんだろうと。モチベーションというか、そういうところはデカい」と打ち明けた。日本ハムからFA宣言した近藤は7年総額約50億円でソフトバンクと合意。「あの金額には負けちゃいますね。気持ちが持たないと思います」とまで吐露した。

強い覚悟を持った直訴だった。「どこも、楽天も『もういいですよ』となったら、そこで野球をやめるしかない。ある程度の覚悟はあった。さすがにOKはもらえなかったので、またシーズン終わってからゆっくり話したい」。球団幹部は「誠心誠意話し合って、球団にとっても選手にとっても、ファンのみなさんにとっても、いい方法を探していきたい」と協議を重ねる意向を示した。【湯本勝大】

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