日本通運の大卒2年目、最速152キロ右腕コンビが、日本一へチームを引っ張る。11日、さいたま市内のグラウンドで練習を行った。

今秋ドラフト候補に挙がる古田島成龍(せいりゅう)投手(23=中央学院大)と川船龍星(りゅうせい)投手(22=拓大)の“成龍星コンビ”は、そろって「日本一」を掲げた。2人とも、昨年の都市対抗、日本選手権ともにマウンドを経験し、ドラフト解禁の2年目を迎える。

古田島は、さっそくブルペン入りした。変化球もまじえて約40球を投じ、最後は指にかかった直球を投げ込み捕手やコーチ陣から「ナイスボール!」の声が飛んだ。社会人になってから初めてウエートトレーニングを始め、筋肉量がアップ。「直球の伸び、キレが違う。直球でファウルを取れるようになった」と手応えあり。中央学院大では、4年秋の神宮大会で日本一に輝いた。「あの時の喜びは今も残っていて、もう1回味わいたい。プロに行きたいけど、このチームのエースになるのが前提で日本一になりたい」と話した。

川船は、松本第一高時代も、拓大でもドラフト候補と言われながらプロ志望届は提出しなかった。今年は3度目のプロ入りのチャンス。「日本一になることしかない。そうしたら、その先の可能性(ドラフト)もつかめると思う」と力強く話す。昨年は日本選手権での先発も果たし、安定した存在感を発揮。持ち味の直球に磨きをかけ「平均球速も、質も上がっていると思う」と自信を持っている。

沢村幸明監督(42)は「2大大会を勝ちきれるように、チーム内競争から出てきてほしい。2年目だからとか年齢は関係なく、俺が引っ張っていくという気持ちでリーダーシップを発揮してほしい」と期待を寄せる。頼もしい2人が、投手陣をけん引する。