ロッテの吉井理人監督(57)が22日、TBSラジオ「石橋貴明のGATE7」に収録でゲスト出演し、若手打者陣3人への期待を込めた“辛口トーク”で叱咤(しった)激励した。

進行役のとんねるず石橋貴明から「昨季は長打力が弱かったので得点能力が…。若い打者は?」と問われると、吉井監督が最初に名前を挙げたのは安田尚憲内野手(23)だった。「安田は(昨季の本塁打)9本で、キャリアハイと喜んでいたのでね…」。履正社時代には「三羽がらす」と言われた同学年の、56本塁打ヤクルト村上宗隆内野手、18本塁打の日本ハム清宮幸太郎と比べて「3人の中で最下位ですよ」と奮起を願った。「安田は足があまり速くないので、ヒットで一塁に出ちゃうと、逆に迷惑。(その後に)ヒット3本出ないと点にならない。四球で一塁に行かれても、チームにとってはあまりプラスにならない。初球から、カウントの良い時に思いきり引っ張ってくれたらいい。三振OK」。思いきりの良いスイングで引っ張った時の長打力を評価しているがゆえへの提言だった。さらに「ゆくゆくは4番を打ってくれたらいい。今の感じでは5、6番くらい。バッティング練習では飛距離を出せるので、ホームランを打てる4番バッターになると思う」と大きな期待を寄せた。

石橋から「(西武)山川くん、(オリックス)ラオウ(杉本)くん、(DeNA)牧くん。みんなすごいんですよ、ケツから太もも。下半身って(ボールを)飛ばすためには絶対必要なんだなって思いましたね。安田くん、ちょっと細いでんですよね」と投げかけられると、「ロッテに(立派な)下半身を持っているのはいないですね。マスコットのマーくんくらいですかね」と皮肉めいた笑いにかえた。今オフにZOZOマリンのトレーニングルームで安田と会った時のエピソードも披露し、「もっと大きくしたほうがいいんじゃないのか? と言ったら『減量しました』って」と少しあきれ顔。「村上とか大きいよ~と、もう少し大きくなってほしいと促したんですけれど…」と悩める胸中を明かした。

次に「長打という意味では山口ですね」と昨季チーム最多18本塁打の山口航輝外野手(22)を推した。「反対にも大きいのを打てます」。石橋も「山口くんに『髪形、変じゃない?』って言ったら、すぐに直しましたね。山口くんと安田くんが4番を競うようになればね」と25年までに常勝軍団を掲げるチームのキーマンに挙げた。

吉井監督はさらに続けた。「あと藤原ですね。こいつがサボっているので」。大阪桐蔭を全国制覇に導いた18年ドラフト1位の藤原恭大内野手(22)には考え方の転換を求めた。「この子は足があるので、もっと、ちょっと頭を使って。まだホームランを打ちたいんですよね。ライナーを打って、ツーベースを打ってほしいんです。フォアボールで出ても、盗塁すればツーベース」。安田とは逆の発想だ。「ホームラン30本を狙うんじゃなくて、ツーベースをいっぱい打ってるうちに(自然と)ホームラン20本打てると思う」と持論を展開した。

安田、山口、藤原への厳しい言葉の数々は、大きな期待の裏返しだ。【鎌田直秀】

【関連記事】ロッテニュース一覧