侍ジャパン栗山英樹監督(61)が28日、メッツ千賀滉大投手(29)を代表に選ばなかった理由を語った。一番は、メジャー移籍1年目の投手ということ。「野手も無理だったんだけど、大変なことが起こってもケガにつながる可能性は少ない。ピッチャーの場合は、マウンドやボールに合わない怖さがある」と説明した。レッドソックス吉田もメジャー移籍1年目。当初は呼ぶつもりはなかったが、本人の強い気持ちから招集に切り替えた。千賀も代表入りを希望したが、野手以上に繊細な調整を必要とする投手である点を考慮し、1週間ほど前に栗山監督の方から「選ばない」と伝えた。

投手は1次ラウンド後と準々決勝後に2人まで入れ替え可能なため、米国に移る準決勝から千賀を呼ぶ案もあった。話し合いを重ね、最終的には監督判断で決めた。栗山監督は「もう少し(判断を)引っ張る考え方もあるけど、そうすると無理に合わせちゃう。それは止めてあげないと。(千賀の気持ちが)心に刺さりまくった」と感謝をにじませた。

千賀はこの日、ツイッターを更新。WBC出場がかなわなかった思いをつづり、最後は「一ファンとして栗山JAPANを全力で応援しています」と締めた。

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