九共大が13-0の5回コールドで九工大を下して、3季連続優勝へ快勝発進した。プロ注目の最速153キロ右腕、木村仁投手(4年=北九州)-昨秋4勝の稲川竜汰投手(2年=折尾愛真)で無安打無失点リレー。2本塁打を含む14安打13得点と、投打に圧倒した。

九共大が誇る強力投手陣の活躍で、開幕白星スタートを切った。

木村が初の開幕投手で結果を残した。「(監督に)初回から飛ばして行けと言われたので、ギアを上げて投げました」と1回からエンジン全開で、この日最速151キロ直球を軸に、決め球のスプリットなどで翻弄(ほんろう)して4回無安打無失点。1回3者連続を含む9三振を奪った。

プロ志望で、昨年の屈辱をバネに燃えている。昨春開幕前のオープン戦で、右手尺骨を骨折。シーズンを通して不調が続き、秋季は3試合登板に終わった。

その間、プロ注目でライバルの坂元創投手が秋季MVPに輝き、ルーキーイヤーだった稲川も台頭。「ライバルがいるので、オープン戦から緊張感を持ち、打たれたらもう投げられないぐらいの気持ちで投げた」と話す背水の覚悟だった。

その成長著しい稲川が5回から登板して、危なげなく2奪三振で3人斬り。上原忠監督は木村先発に「(開幕は)稲川という話もあったが、オープン戦から一番良かった木村にした。勢いを与えてくれた」。打線も2本塁打含む14安打と爆発。投打に充実の戦力で、3季連続優勝を狙う。【菊川光一】