明大は、8回に代打の木本圭一内野手(2年=桐蔭学園)が初本塁打となる決勝2ランを放ち、接戦を制して先勝を挙げた。

田中武宏監督(62)は「最初から、もつれるのは分かっていた。いつも、選手たちには『少しの差を大事にしなさい』と言っている」と話した。

3-4で迎えた8回2死二塁、投手の打席で代打に木本が告げられた。2イニング前から、逆算してこの打席を予測していた木本は落ち着いて打席へ。いきなり2球で連続ファウルと追い込まれたが、低めの変化球を2球見逃してカウント2-2。5球目の高め146キロ直球をとらえた。

「変化球を見逃して、心に余裕ができた。打った瞬間は入ると思わなかったけど、いい風が吹いていたので風に乗ってくれた」と大学初本塁打が生まれた。田中監督も「ウチの方が、風を利用した回数が多かったですね」と話した。

5投手の継投で逃げ切った。7回から4番手で登板した浅利太門投手(3年=興国)が自己最速の154キロをマークするなど2回1失点に抑えて初勝利。「1失点してしまったので、木本のおかげです」と控えめに喜んだ。