静岡大が静岡産大を4-1で下して12勝2敗とし、リーグ最終戦で東海大静岡と同率首位に並んだ。先発の古川陽都投手(4年)が7回2/3を1失点に抑える好投を見せ、貴重な1勝をもたらした。東海大静岡は日大国際関係に1-3で敗れた。2季ぶりの静岡大か、それとも8季ぶりの東海大静岡か-。優勝を懸けたプレーオフは11日に清水庵原球場で行われる。

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逆転優勝への道をつなぐ好投だった。静岡大の古川が先発を託され、期待に応えた。丁寧にコーナーを突き、7回2/3を1四球1失点に抑えた。「できれば完投したかった。でも、勝つ事が大事。制球良く投げられたと思う」。試合前に首位・東海大静岡が敗れ、自力優勝の可能性が復活。勝てばプレーオフの重要な一戦で役割を果たした。

打線も応えた。0-0の3回2死一、二塁。プロ注目の佐藤啓介主将(4年)が内角直球を捉え、右越えに先制の2点適時二塁打を放った。「打った瞬間に越えたと思った。良い感じにスイングできた」。チームは7回にも2点を追加。投打がかみ合った。

中1日で迎える東海大静岡との最終決戦に勝てば、2季ぶり6度目となるリーグ制覇が決まる。古川は「投げる事があれば、チームのために投げたい」。佐藤も「ここまで来たら勝ちたい」と言葉に力を込めた。チームの勢い、そして士気は高まっている。

○…東海大静岡が優勝に王手をかけながら足踏みした。日大国際関係の8安打を上回る12安打を放ったが、わずか1得点。好機での1本が遠く敗れた。それでもプレーオフに勝てば、8季ぶり7度目の優勝が決定。主将の山本好輝外野手(4年=聖隷クリストファー高出)は「終わったわけではないし、勝てば優勝という状況は変わらない。やるだけです」と顔を上げた。