西武山川穂高内野手（31）が12日、出場選手登録を抹消された。この日、楽天戦（ベルーナドーム）の試合前練習にも姿を見せず、球団広報は「総合的に判断してコンディション的に抹消」と説明した。

抹消理由に、球団の苦渋ぶりがにじみ出る。前日11日、「文春オンライン」が報じた。山川が知人女性に対し、都内のホテルで性的な暴行を加えたとして被害届が出され、警視庁から事情聴取を受けた、という内容。その後、警視庁も捜査中であることを明らかにした。11日のロッテ戦（ベルーナドーム）では5番一塁でフル出場し4打数1安打。試合後には報道について「僕から言えることはありません」とだけ話した。

昨季は本塁打、打点でパ2冠に輝き、今春は侍ジャパンの一員としてWBCで世界一になった。ペナント開幕後は62打席で本塁打0、17三振、打率2割5分4厘。松井監督も10日には「徐々に上がってきていると思う」と山川の調子について言及していただけに、打撃不振による再調整とは考えづらい。

普段はナイター後に室内練習場で打ち込むこともあるが、11日夜は姿がなかった。若手たちが特打に精を出した12日午前も、夕方も、1軍を外れた山川の姿はグラウンドになし。皮肉にも本拠地ベルーナドームではこの日から、WBCの優勝トロフィーや山川らのユニホームなどの展示が開始された。見学に50分待ちの行列ができる時間帯もあった。

▽試合後の松井稼頭央監督　「広報から話があった通りです」

▽試合後の渡辺GM　「今は捜査の推移を見守っている段階なので、何も言えることはない」（抹消がメンタル面も考慮したものかという問いかけに）「いろんなことを含めての総合的判断です」。