昨秋、優勝の国学院大が、青学大に2連敗。目の前で胴上げを許した。

初回から青学大打線に圧倒された。今季初先発の当山渚投手(2年=沖縄尚学)が立ち上がりから捕まり4失点。その後も3投手に継投するも、15安打10失点。打線もわずか4安打と沈み、6回に1死一、三塁から神里陸捕手(3年=東海大相模)の中犠飛で1点挙げるのがやっとだった。

鳥山泰孝監督(47)は、「青学大の攻撃力が際立った試合だった。序盤の失点と好投手の攻略が大きな課題。打線がつながらない。今日のような経験不足の投手なら、攻撃陣がホローしないと」と、今後の課題を口にした。

今季は、天候不良と週末の東京6大学野球の日程がずれ込み、予定通り日程を消化できず、未消化試合が多く残された。青学大の優勝は決まったものの、2位以下の順位が決まっていない。「最下位を回避するためには、確実に勝ち点2を取らなければ」と、これまでリーグ戦を主戦として登板してきたプロ注目左腕の武内夏暉投手(4年=八幡南)、坂口翔颯投手(3年=報徳学園)を、来週の亜大戦、中大戦のために温存。東都大学野球の日程による投手起用の難しさを痛感させた。

選手たちは、優勝に沸く青学大をベンチからただじっと見つめた。「私も含め選手1人1人、臥薪嘗胆(がしんしょうたん)の思いを持ついい機会。優勝を目の前にしたことによって、チームを強化していく、いい材料にしたい」。悔しさを胸に刻み、秋は再び頂点を目指す。