日本ハム谷内亮太内野手(32)が決勝点を挙げた。

7回の守備から途中出場。同点に追い付かれた後の7回2死満塁で、中前適時打を放った。4日西武戦以来、出場7試合ぶりの安打となった打席は開き直って臨み、追い込まれながらも甘く入った直球を逃さなかった。「スタメンで打てなかったですけど、こういう時の方が打てるんじゃないかと思って。開き直って、いい結果につながったんじゃないかと思います」と復調を予感させる一打を振り返った。

厚い信頼を寄せる新庄監督の期待に応えて見せた。「若い選手が多い中で、どんな時でも言われた仕事をできるように準備して、それをしっかりやるっていうところが僕がみんなと違ったところで勝負できるところ。少しでも監督が使いやすい選手になりたい」。

頼れるベテランは後輩への気遣いも一流だ。7回に三塁の野村と守備交代した後に結果を出したが、「まだ高卒5年目の選手ですし、そこまで1人で背負い込まなくてもいいと思う」とフォロー。今季初のお立ち台でも「次は野村が打ってくれると思うので、応援お願いします」と若き主砲の背中を押した。【石井翔太】

○…北海道出身の伊藤が7回8安打2失点で2勝目挙げ、新球場での道産子初勝利投手になった。「試合前にツイッターで、ホームで負け越しているというのを見てしまって。今日は絶対勝つぞと思いました」。2連勝で4位西武に0・5差と詰め、新庄監督は「意識してますよ。こういう(上位と下位で迫ってくる)感じで重なっていけば、盛り上がるしね」とさらなる高みを見据えた。

○…万波が10試合ぶりの打点を挙げた。4回1死満塁、左翼線に2点適時二塁打を放った。奮闘していた伊藤を助ける貴重な先制点になり「(伊藤)大海さんもすごいピッチングをしていたので、何とか1本打ちたいなと、ただそれだけです」。チャンスで打てない打席が続いていた。「とにかく得点圏で打ててない感じがすごくあるので、挽回していきたいです」とさらなる活躍を誓った。

○…“プロ1号”は幻だった。8回にダメ押しの2点適時二塁打を放った水野は、右翼フェンスに直撃した打球を一瞬、本塁打と勘違い。白い看板と打球が重なり、打球が消えたと錯覚した。思わずガッツポーズも飛び出し「『お!入ったんだ!』と思ったけど(一、二塁間の)真ん中くらいで気が付いて焦りました」と苦笑い。「詰めの甘さが出ました」と、照れた。

○…実験的な試みとして平日デーゲームを実施した。ナイターや週末の観戦が難しいファンへ向けたもので、課外活動や修学旅行など、教育を目的とした学校単位の観戦機会を提供するためとしている。この日は、道内各地の計23校、約2000人の小中高校生が来場した。

 

【関連記事】日本ハムニュース一覧