ロッテの益田直也投手(33)が、本拠地ZOZOマリンスタジアムで今季13セーブ目を挙げ、史上4人目、パ・リーグでは史上初となる同一球場での100セーブを達成した。

大卒1年目から救援一筋。先発は1度もない。12年目を迎えた今季、益田に「ほぼ毎日肩をつくり、スタンバイするリリーフとして君臨し続けられるのは、なぜなのか?」と聞いたことがある。

益田 毎年毎年、新しい1年なんですよ。体の状態がまったく同じなんて1度もない。とにかく走って、体幹を鍛えて。体さえ丈夫ならなんとかなる。そう思っています。

その中でZOZOマリンで投げる意識は1本の芯が通っている。スリークオーターからシンカーやスライダーなど変化球で三振を奪ってきたイメージも強いが、大事なのはそこではなかった。

益田 マリンは風の影響で変化球が曲がると言われるけれど、まずは強い真っすぐを投げられないと変化球は生きない。高めの真っすぐは吹き上がってしまうので、いかに低めに強く投げられるか。変化球も真っすぐと同じ高さから落ちたり曲がったりすれば振ってくれるんです。

力強い直球を投げることが最優先だ。そのためには自分の体の状態にあって投球フォームも重要。かつては左足を上げてからユラユラ揺れて軸足に力をためる投球フォームなども試してきたが、今オフに昨季までの2段モーションをやめた。

益田 今は、強い真っすぐがしっくりきています。

体力、体幹などの強さと向き合い、マリン特有強風も味方につける。自身の体とも環境とも“ともだち”になった上で投じる150キロ超の直球が、益田の本拠地100セーブの根源だ。【鎌田直秀】