大和高田クラブ(大和高田市)は1点を守り切り、都市対抗野球38度出場の強豪・日本新薬(京都市)を破った。

0-0の7回、先頭の7番深尾哲平捕手(24=関西国際大)が痛烈な中越え二塁打を放つと、犠打と四球で1死一、三塁の好機を迎えた。8番村上直也内野手(33=国学院大)は2ボールから外角スライダーを、バランスを崩しながらも投前に転がし、スクイズ成功。貴重な1点を奪った。

投げてはエース左腕・松林勇志投手(27=追手前学院大)が6回92球、4安打2奪三振と好投。7回からは黒岩龍成投手(27=関西国際大)が3安打を浴びるも、本塁は踏ませず、1点を守り切った。佐々木恭介監督(73)は「最高の継投」とたたえた。

松林は「クラブチームの自分たちが引いては負けてしまう。絶対負けない気持ちで全力で腕を振りました」と胸を張った。

選手は日頃、それぞれの仕事を終え、午後6時から9時までの3時間で練習に取り組む。松林はガス管工事の現場監督として働いている。23日のパナソニック(門真市)戦には午前中の仕事を終えてから合流した。練習時間は限られるが、「1秒も無駄にしないようにお互い手伝いながらやっています」。この日は昨年取り入れたツーシームで満塁のピンチを切り抜けるなど、結果を残した。

次戦は23日に大敗を喫したパナソニックとのリベンジマッチ。「打者ひとりひとりに向かっていって勝ちたい」と意気込んだ。