最後は湯浅が何とか踏ん張った。延長12回2死一、三塁。3番中村奨の投手前やや三塁側への高いバウンドをつかみ一塁へ。ショートバウンドを一塁手大山が巧みにすくい上げ、ピンチを切り抜けた。

2日前の3日はロッテ打線につかまり9回に3点を奪われたが、2試合続けて同じ轍(てつ)は踏まなかった。「前回より真っすぐもいい感じで投げられました。もっと状態をあげて貢献できるように頑張ります」。湯浅はホッと胸をなで下ろした。

5時間7分の死闘は今季2度目のドロー。打線は延長10回裏から8者連続三振を喫しており、負けなかっただけでも良しとも考えられる。だが、岡田監督は「勝てなかった。ゲーム展開的にはそりゃ勝ちゲーム、勝ちパターンやろ」と悔しがった。

この日は投手陣が今季最多の9四球(申告1)と乱れた。「多いなあ。ほとんど点になっとるやんな、四球な。結局、ビッグイニングになるからの。そういうことやん」。3点リードの5回は先発桐敷が1点奪われた直後、中村奨を申告敬遠して満塁策を選びながら、4番ポランコに押し出し四球。ここから5番山口に逆転2点打を浴びていた。

5回に4番大山の3ランでひっくり返したにもかかわらず、今度は浜地が7回に安打、四球でピンチを広げてから山口に逆転3ランを献上。指揮官は「あそこで一番あかんこと(本塁打)をやるわけやからな。結局は。四球からなんかな。あれも」と嘆いた。浜地の今後を問われると「分からん。今、終わったばかりで」と話すにとどめた。

9連戦の3戦目で今季最多タイの8投手をつぎ込んだ。翌6日の楽天戦は仙台への移動ゲームとなる。投手陣には負担がかかるが「そら頑張らな、しゃあない。そら、投げるのが仕事やから」とさらなる奮闘を期待した。

交流戦は3勝2敗1分け。セ・リーグでは2位DeNAが西武に敗れ、ゲーム差は5・5に広がった。悔いは残った。一方で総力戦で引き分けに持ち込み、半歩差を広げた事実も力に変えたい。【石橋隆雄】

▼阪神は今季両リーグ最長の5時間7分を戦い、2度目の引き分け。延長戦では6試合で4勝2分けと、無敗を維持した。

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