日本野球機構(NPB)は8日、5月度「大樹生命月間MVP賞」を発表し、阪神大竹耕太郎投手(27)が初受賞した。

左腕は「自分の頑張りが評価されたのはよかったと思います。野手の皆さんが、先に点を取ってくださる。すごい投げやすい状況で投げさせてもらってるのが(好投した理由で)一番かなと思います。本当に、ピンチを作っても動じずに平常心で投げられたし、しっかりストレートで相手を打ち取れた」と振り返った。

物欲より、食欲が勝つという左腕はご褒美に「高いすしを食べたい」と笑顔だった。

現役ドラフトでソフトバンクから移籍。沖縄・宜野座での春季キャンプからアピールが実り、開幕ローテーション入り。序盤から無双状態が続いた。5月は計4試合で無傷の3勝。27日巨人戦(甲子園)では、大竹が7回無失点で降板後、チームが欲しかった追加点を獲得。チームの歓喜の輪に入った後、ベンチで思わず涙がこぼれたシーンもあった思い出深い月となった。

6月以降も、安定感は抜群。3日のロッテ戦(甲子園)は6回1/3 8安打2失点で降板。白星はつかなかったが、防御率0・71と驚異的な数字をキープし、無傷の6勝中だ。今後も「やはり、夏に向けてチームも選手も疲労が出ると思う。その中でどう相手に向かっていけるか。自分の思い通りにならない試合もあると思うけれど、過去にできなかった試合をちゃんとつくることで『今年の自分は違うぞ』というところを見せていけたら」と懸命に腕を振っていく。

また、3、4月は「新・火曜日男」の村上頌樹投手(24)が受賞。阪神勢の2カ月連続受賞は21年5月度のスアレス(現パドレス)、6月度の青柳以来だ。同チームで連続して月間MVP選出と先発陣の盤石さが光った。