現役ドラフトのシンデレラボーイが輝いた。中日細川成也外野手(24)はDeNAから移籍後初めて4番に入り、3安打3打点で勝利を呼んだ。4番お披露目となった1回1死二、三塁では、カウント2-1から西武宮川のカーブを強振し、左中間フェンス直撃の2点先制の適時二塁打。7回は3番手ボーからバックスクリーンへ自ら「完璧」と言い切るダメ押し6号ソロ、9回は中前打と暴れた。

「(4番は)ここぞというときに1発を打てたり、頼れる打者のイメージ。僕自身、そこに近づけるようにがんばりたい」。DeNA時代を含めて4試合目の4番として打点、本塁打を初めて刻んだ。

春季キャンプから計測する打球速度は5月中旬まででアルモンテと並ぶチームトップの数値を計測。助っ人級のパワーを保ち、5月は打率3割6分、5本塁打、17打点で初の月間MVPに輝いた。前日7日まで4番の石川昂が自打球の影響で先発を外れ、細川の4番起用は自然な流れだった。

立浪監督は「細川の初回の適時打が大きかった。(本塁打は)久しぶりに捉えた当たり。何かをつかんでくれれば」と称賛した。チームは最下位を脱出。「5月だけでなく、6月からもチームに貢献したい」。球団第112代「4番」はそう誓った。【伊東大介】

【動画】初の4番も気負いなし 中日細川成也フェンス直撃の先制2点タイムリー