オリックス山下舜平大投手(20)のプロ野球新記録はならなかった。

プロ8度目の先発で6回4安打4失点(自責2)で初黒星。勝てば無傷の6連勝となり、デビューからすべて先発した投手の最長記録だった。「打たれたことよりも、フォアボール2個が重要かなと思います」。敗戦を真っすぐに受け止めた。

2回、先頭の牧から連続二塁打を浴びて先制を許したが、後続を3人で断った。しかし6回、2四球を出して2死一、二塁から、まさかの展開。牧に同点適時打を浴びると、中継に入った広岡が二塁へ悪送球。ボールが右中間を転々とする間に、さらに2人の生還を許した。

敗因は自らにかえりみた。逆転を許したのは、イニング間が空く6回。「いろいろ間が空いたりするので、難しい回ですけど、そこは課題」。出した四球は、ファウルで粘られて与えたもの。「自分の弱さかなとは思います」。言い訳はなかった。

それでも、防御率は1・11。6回2死で迎えたオースティンの3球目には、自己最速を更新する159キロもマークした。YouTubeをフォローしているDeNAバウアーと投げ合ったのも経験。「またレベルアップできたら、この負けが意味あるんじゃないかなと思います」と糧にすることを誓った。

チームも3連敗を喫し、ゲーム差なしながら3位。中嶋監督は「本当に明日また新たな気持ちで、グラウンドに来てほしいです。舜平大にしても、次の登板にまた新しい気持ちでいってくれたらいい」。成長中の20歳の剛腕の名を出しながら、前を向いた。【磯綾乃】

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