巨人戸郷翔征投手(23)が珍しくポーカーフェースを破った。
場内からの「戸郷コール」に背中を押されて自己最長の延長10回のマウンドへ。中日ビシエド、石川昂を見逃し三振に斬った。ほえた。「勝ちたかったので感情が出た」。直近4戦3敗を受け、制球重視の脱力投法に戻した。140球の熱投で10回3安打無失点の“完封”。10回0封は今季ではDeNAバウアーだけ。球団では11年の沢村以来12年ぶりだった。
マウンドでは冷静沈着を心がける。ピンチでも味方のミスにも動揺しない。聖心ウルスラ学園時代の高2夏は違った。ミスには先輩でも厳しく注意。恩師・小田原斉監督に言われた。「守ってくれる人がいてこその投手。バットに当てさせる時点で何か起きる可能性はあるんだから」。
戸郷は「そこから変わったね。感情出してもしょうがない。バットに当てられてる時点で僕が足りなかったということ」と三振にこだわるようになった。昨季はリーグ奪三振王で初タイトルを獲得。今季は開幕直後は出力不足に苦しんだが、この日は今季最多の11奪三振。「登板数が増えるようにと僕は思ってますけど」と間隔を詰めることも示唆。貫禄たっぷりの投球姿に、エースの貫禄を漂わせた。【小早川宗一郎】



