法大が慶大に競り勝ち、1勝1敗とした。

4-4の同点で迎えた9回2死一、三塁から6番松下歩叶内野手(2年=桐蔭学園)が左前にしぶとく運び、勝ち越しに成功。なおも2死一、三塁から西村友哉外野手(3年=中京大中京)の中前適時打で慶大を引き離した。

松下が、リーグ戦初スタメン起用に応えた。「(スタメン起用に)ヨッシャーと思いました。楽しみな気持ちが一番大きかったです」。今季、代打で2打数2安打と結果を残し、加藤重雄監督(67)は「練習からすごく振れていた。昨日まで流れが悪かったので、ここはスタメンから、と。昨日の夜、決断しました」と、その起用理由を明かし、指揮官の期待に応えた。

もうひとつの発奮材料があった。この試合、4回までに慶大の栗林泰三外野手(4年=桐蔭学園)の2打席連続ソロ本塁打で2点リードを許した。栗林は高校の先輩で、大学入学後、食事を共にし技術論に花を咲かせた。「目の前で完璧なホームランを打たれたので、すげーなぁって思っていました」。栗林に教わった打撃論を取り入れながら、自分なりにアレンジして試行錯誤を繰り返し、その成長を見せつけた。「明日の試合がチームとして大事。絶対に勝ち点を取りたいと思います」と意気込んだ。