和歌山大が、3季ぶり5度目の優勝に王手をかけた。

今秋5度目の先発の船引駿平投手(4年=星陵)は、7回2/3、123球を投げ、1失点と好投。4回2死満塁のピンチを三ゴロに打ち取るなど踏ん張り「キャッチャーの延命(孝弥)と同期で、一緒に抑えられている」と女房役に感謝した。 大学4年生でも試合に出場し続けるが、卒業後は野球とは一線を引く。「おととい内定式で」と語った左腕の進路は、かねて憧れた服飾関係の仕事だ。服の話題になれば「ヨーロッパのセレクトショップとかも」と、うれしそうに話した。

大原弘監督(58)は「初戦に(先発を)持ってきたのは、信頼です」とニヤリ。試合前には、左腕を星陵(兵庫)時代から目をつけていた指揮官流の後押しがあった。「百里の道を行くに九十九里をもって半ばとせよ。気抜かんようにね」と指揮官は、5日の優勝がかかった一戦に向けて気を引き締めた。