西武渡辺久信GM(58)は監督代行として挑んだ初戦で勝利をつかむことはできなかった。

松井稼頭央監督(48)の休養が決まり、同GMが「日本生命セ・パ交流戦2024」の開幕戦からチームを指揮。再スタートを切ったが、3回に守備の乱れから先制点を奪われると、打線は中日投手陣の継投の前に散発4安打の無得点。流れを変えることはできず、ビジター11連敗となった。

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西武渡辺GMは勝負師になっていた。監督代行初戦は黒星。最後に指揮した13年以来、11年ぶりにユニホームを着用した特別な一戦に敗れ「なんとかね、勝てればよかったけど」と悔しそうな表情を浮かべた。「緊張しましたよ」とも打ち明けた。試合前こそ笑顔も多かったが、勝負に敗れた後は硬い表情だった。

渡辺カラーがにじみ出た。今季指名打者で32試合に先発している中村剛を、14年5月以来となる一塁の守備に就かせて4番で起用。「守らなきゃダメだって言っといたから。おかわりに」。渡辺監督の下、優勝、日本一に輝いた08年、25歳の若獅子は三塁を中心に143試合に出場した。大ベテランとなった今、師弟関係のメッセージが詰まっていた。試合後、中村剛は「なにもないですよ」と語らなかったが、同GMは「セ・リーグのチームとの戦いになれば当然DHがないわけだから」。起用に応え、中村剛は2回先頭で二塁打。得点にはならずも、チャンスをつくった。

松井監督の電撃休養発表から2日。選手たち、それぞれが思いを抱いている。主将の源田は「あの日は戸惑いもあった選手もいると思いますけど、やることは変わらないですし、ちゃんとやっていこうということで、前向きに今日はいきました」と1戦に集中した。

だが、中日投手陣の前に散発4安打の0封負け。敵地では11連敗となった。新外国人コルデロは再昇格即7番左翼で出たが、3打数無安打。守備では3回先頭で岡林の当たりをそらし二塁打に。先制の失点につなげてしまった。守備の乱れ、得点力不足。指揮官が代わっても、課題は簡単には解消されない。渡辺GMは「はっきり言って、もう下から追っかけるしかないわけだから。ファイティングポーズを取っていかないとウチはね、そうしていかないといけない」と訴えた。残り97試合。懸命に取り組んでいく。【山崎純一】