中日松木平優太投手(21)が6回4安打無失点でプロ初勝利を挙げた。4年目で支配下登録された右腕が本拠地デビュー戦となる2度目の先発で待望の勝利をつかんだ。
初勝利の権利がかかる5回1死二、三塁のピンチも乗り切った。長岡、西川を内野ゴロに仕留める。1点のリードを手放すことはなかった。「(落合コーチに)死ぬ気で抑えろと言われたので死ぬ気で投げました。ほんとうにうれしいです!」。お立ち台で声を張り上げた。
「憧れてしまったら超えられないので憧れるのはやめます」と話していた村上からは2三振を奪った。「強気でゾーンに投げていこうと思っていました」。ピンチは「絶対逃げない」という強い気持ちで白星をつかみ取った。奮い立たせてくれた存在はライバルであり、友でもある同期のドラフト1位高橋宏。「負けないように必死に腕を振りました」と声を震わせた。
大阪・精華高から育成ドラフト3位で入団した。幼いころに両親が離婚し、母は小学5年生のときに他界した。支配下登録された8日、大阪市内にある母の墓前に報告して臨んだ10日のDeNA戦(横浜スタジアム)は7回3失点。黒星デビューとなったが、天国の母と育ててくれた祖母へ、改めて活躍を誓って臨んだ2度目の挑戦で結果を出した。
関東圏の施設で暮らす85歳の祖母の観戦はかなわなかったがいい報告ができる。「育ててくれたおばあちゃんには感謝しかない。(一緒に暮らす夢を)かなえられるように全力で頑張っていきます」。最後は涙で恩返しを誓った。
◆松木平優太(まつきひら・ゆうた)2003年(平15)2月24日、インドネシア人の父と日本人の母の間に生まれる。大阪府出身。精華(大阪)から20年育成ドラフト3位で中日入団。4年目の今季はウエスタン・リーグで14試合に登板し、トップの9勝をマークして防御率1・84。7月8日に支配下登録され、同10日のDeNA戦(横浜)でプロ初登板初先発も7回3失点で黒星。178センチ、78キロ。右投げ右打ち。今季推定年俸は420万円。
▼立浪監督(松木平の初勝利に)「強打者に逃げずに攻め込んでいけたのが勝ちにつながったと思う。ひとつ勝ちがつけてあげられてよかった」
▼高橋周(3回1死三塁で先制打)「追い込まれてしまいましたが、なんとか対応できました。(一、二塁間を)抜けてくれてよかったです」



