阪神近本光司外野手(30)が3連勝&最多貯金8を導く千金の決勝打を放った。0-0の5回2死二塁で、DeNA先発ケイから今季19イニング目で初得点となる左前適時打。チーム全体で6安打ながら、ここぞの一撃で11安打のDeNA戦を倒し、同戦で実に62年ぶりの2試合連続1-0勝利を導いた。球団日本人最速試合での達成が濃厚な1000安打へあと7本。首位がっちりの六甲おろしで、痛快な甲子園ナイトになった。

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近本らしく、冷静にバットをコントロールした。0-0の5回2死二塁。DeNA先発ケイの甘めのカットボールにしっかり合わせた。遊撃の頭を越える左前打で、均衡を破る先制点。「(ケイは)直球も、ほかの球も全部よかった。追い込まれながら何とかという思いでした」。チームとして苦しめられていた左腕から今季3試合、19イニング目奪った初得点が虎の子の1点になった。

継投でこのリードを守り切り、2試合連続の1-0勝利は23年ぶり。10歳下の門別に勝ち投手の権利をプレゼントし、ともに上がったお立ち台で「モンちゃんが粘ってくれていたので、何とか1点という気持ちでした」と笑い合った。

出場852試合で通算993個目のHランプ。ミスタータイガース藤村富美男の864試合を抜き、球団日本人では最速での達成が濃厚な1000安打へ、3試合連続安打でカウントダウンを進めている。

安定した成績を支えるのは気分転換。26日、大阪・関西万博を初めて訪れた。「楽しかった。1日じゃ、全然回りきれないですね」。名古屋遠征から帰った翌日で、岡山・倉敷への移動日。貴重な休日に、積極的なリフレッシュを選んだ。

理事を務める一般社団法人が手がける中学生対象の教育プロジェクトもスタート。毎月の活動日を「月曜日」にしたのも、自身の視察を想定してのこと。体を休めるより「いろいろな刺激が入る」とプレーへの好影響にも期待している。

首位を走るチームは今季4度目の3連勝で、貯金は最多を更新する8に増産。2位巨人との1・5差をキープし、5月の勝ち越しも決めた。藤川監督は「昨日の接戦が取れたり、ディフェンス面でも、攻めるアウトが取れている。本当に目に見えない小さなところですけど。みんなが小さなことを積み重ねてくれた」と頼もしげだ。近本は「ちょっとしんどい試合が続いているので、何とかもうひと踏ん張り。ここ頑張らないとな、と思っています」と気合を込めるように、少し息を吐いた。【柏原誠】

▼近本が今季4度目の勝利打点。森下8、大山5、佐藤輝5に次いで球団4位。阪神はここまで27勝を挙げているが、うち22勝をドラフト1位カルテットの勝利打点で試合を決めている。

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