ヤクルトのルーキー下川隼佑(しゅんすけ)投手は5回を投げ終え、勝ち投手の権利を得ると、ベンチ前で味方の野手を待ち構え、1人1人とグラブタッチを交わした。苦しみながらも5回3失点(被安打8)で役割を果たした。

6月1日のDeNA戦(横浜)以来、1軍では2度目の先発。本拠地・神宮では初先発だった。「前回は緊張しました。(今回は)少し落ち着いて投げられるかなとは思います」。登板前日の30日に話していた通り、1回は広島の1番中村奨にいきなり安打も許すも後続をしっかり断つ。2回以降、ピンチの連続だったが、致命傷につながる一打だけは許さなかった。

昨年ドラフト育成3位でオイシックスから入団した25歳。下手からの最速137キロの速球と変化球で結果を出し、5月1日に支配下選手枠を勝ち取った。プロ初先発は4回2失点で勝ち負けはつかず、その後は2軍の先発ローテーションと1軍救援登板で場数を踏み、この日を迎えていた。

大卒1年目から2年連続で指名漏れし、プロ入りは「ほとんど諦めかけていた」だけに、1球1球をおろそかにしない。4回の打席では右中間にプロ初安打(二塁打)を放ち、この回2得点の火付け役となった。広島先発で2年前のドラフト1位常広が下川に対して3ボールにしてしまい、投手に安打を許した結果、手痛い2点を失った「甘さ」とは対照的だった。

「良い緊張感の中、マウンドにあがれました。途中に苦しい場面もありましたが、野手の皆さんに助けてもらって、なんとか5回投げきることができました」。同じく変則右腕だった高津監督のもとで、新たなピースの1つとなった。

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