<横浜7-2阪神>◇22日◇横浜

 岩田よ、お前もか!阪神先発陣の総崩れはこの日も止まらなかった。2点を先制してもらった先発岩田稔投手(25)が4回までに6安打4失点であっさり逆転を許した。真弓監督がヤマ場と位置づけた9連戦で、勝利した先発投手は緊急登板のジェン1人という異常事態。当然、3勝5敗と黒星が先行している。後半戦に安定して勝利を重ねてきた先発陣に急ブレーキがかかり、またも0・5ゲーム差に3チームが密集。ヤクルトが勝ち、阪神は3位をキープしているが、これで本当に「クライマックス」は大丈夫?

 後半戦5勝で、3完投勝ち。そのうち2つは完封している岩田でさえ、負のスパイラルを抜け出せなかった。この9連戦で、現在ローテーションに入っている先発陣に白星はなし。泥沼からの脱出を託された岩田は、完ぺきな立ち上がりを見せていた。2回まで完全投球。3奪三振と快調だったが、2点先制してもらった直後の3回。野球の神様に突如、そっぽを向かれた。

 1死から8番武山に右前打を許すと、続く投手の吉川に犠打を決められ、1番金城に適時二塁打を許した。続く4回には無死から連続二塁打で同点にされた。さらに2死から四球を与えてピンチを広げ、またも金城に左翼線へ勝ち越しの2点適時打を打たれた。何とか6回まで投げ抜いたが、直球、変化球ともに高めへの抜け球が目立つ惨状。124という球数が、岩田の苦しい投球内容を浮き彫りにしていた。

 岩田は「先制してもらったのにすぐに点を取られたりと、同じことばかりの繰り返しで情けない。チームに申し訳ない」。岩田は広報を通じてコメントを出すのがやっと。試合後も、ただ一点だけを見つめ、無言で帰りのバスに乗り込んだ。

 これでこの9連戦中に白星を手にした先発は、1軍に昇格してきたばかりのジェンだけ。しっかりと中6日あけて投げている現先発陣は、0勝4敗と、急ブレーキがかかっている。とくに防御率は悲惨なもので、この8試合で勝利したジェン以外の先発防御率は7・85と、まさに崩壊状態だ。これには真弓監督も「先発が先に点を取られるケースが増えてきた。中6日で投げていて疲れがくるようでは困るんだけどな」と会見で首をひねるしかなかった。前日は帰りのバスに乗り込むまでに、報道陣に「怒声パフォーマンス」を見せた指揮官だったが、この日は終始無言。連日、繰り返される先発陣の失敗に、言葉さえ出てこなかった。

 クライマックスシリーズ(CS)進出へ向け、最終コーナーに突入してまさかの2カード連続負け越し。まだ3位だが、しかもCS争いを演じるヤクルト、広島が直接対決で星をつぶし合う中、最下位横浜戦に連敗してしまった。借金は8月30日以来となる8。先発陣が一刻も早く復調しない限り、厳しい現実が待っている。【石田泰隆】

 [2009年9月23日11時22分

 紙面から]ソーシャルブックマーク