“恵みの雨”にするぞ!

 カープの9日ヤクルト戦(神宮)は、試合直前に強くなった雨のため中止となった。野村謙二郎監督(43)は「いい方にとらえますよ」とプラス面を強調。右尺骨茎状突起骨折のためリハビリ中の主砲栗原健太内野手(28)が離脱してから、これで雨天中止は3試合目。球宴前の復帰を目指す栗原にとって、試合消化が遅れるのは朗報。指揮官も主砲の復活を待ち望んでいる。

 いったんスタメンが発表され、試合前のシートノックも行ったが、開始直前になって雨脚が強まり、中止が決定した。野村監督は雨の神宮球場のグラウンドを歩きながら「あまり試合間隔が空くのは良くないし、チームの雰囲気もいいので、やりたかったけどね」と残念がった。「でも、どうあがいても試合はできないので、いい方にとらえますよ」と笑顔で話した。

 「いい方」とは、故障者続出のチームにとって、少しでも回復の時間をかせげることを指す。

 特に、右手を骨折して現在3軍(リハビリ組)にいる主砲栗原にとっては大きい。栗原が6月10日のロッテ戦で死球を受け、11日に出場選手登録を抹消されてから、これで中止は3試合目だ。

 オールスターにファン投票で選出されている栗原は「1日でも早く戦列に戻りたい」と、球宴前の1軍復帰を目指して、左手による打撃練習などをこなしている。15日に再検査を行い、その診断が良ければ調整ペースをアップさせる予定だ。それだけに、3試合分が復帰後の9月下旬以降に組み込まれるのは、栗原にとっては歓迎。「栗原が抜けたのはとても痛い」と復帰を心待ちにする指揮官にとっても朗報となる。浅井打撃コーチも「クリ(栗原)がいないし、(雨の中)これ以上けが人が出ても困るから、恵みの雨だよ」と話した。

 また、選手のコンディション面でもこの中止は大きい。ここ5試合で4勝1敗と好調で、打線はうち4試合で2ケタ安打を放つなど活発だ。その勢いのまま試合を重ねたい。だが、その一方で夏場を迎えて地方球場を含む3カード連続の遠征と疲れのたまる状況でもある。指揮官も「選手の体調面を考えると、(中止で)良かったのでは」とプラスにとらえている。

 10日以降も神宮、横浜と遠征5試合が予定されているが、天気予報は雨が目立つ。さらに雨天中止が増える可能性もあるが、故障者復帰への“時間稼ぎ”ができるなら、雨天中止もウエルカム。野村カープがプラス思考で主砲の帰りを待つ。【高垣誠】

 [2010年7月10日11時38分

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