横浜からFA宣言して巨人入りした村田修一内野手(30)が、原監督から「30発&100打点」指令に“男”の決意を示した。13日、都内のホテルで入団会見が行われた。同席した原監督から「打点は100を狙うそうです。ホームランは30本」とノルマを設定され、07、08年の本塁打王は「来年は30本打ちたい」と堂々と誓った。2年契約で総額は契約金を含めて5億円。背番号は「25」に決まった。(金額は推定)

 指揮官のサプライズ演出にも、村田はスタイルを崩さなかった。報道陣から来季の目標を聞かれ、明確な数字を挙げなかった直後、原監督が「打点は100を狙うそうです。ホームランは30本」とノルマを設定。直前には、出塁率と打点を重視する目標を挙げていたが「たくさんホームランが打てれば100打点にいけますし、来年は30本打ちたいと思います」と覚悟を示した。堂々と数字を挙げて答える姿は村田の真骨頂だった。

 原監督からのサプライズは“プレゼント”にも込められた。4番へのこだわりを聞かれ「こだわりは特にありませんし、強い球団で中軸として頑張れるように尽くすだけ」と思いは胸に秘めた。だが、原監督は「当然、クリーンアップの一角を守ってもらいたい。3番長野、4番慎之助(阿部)、5番村田。このクリーンアップで打線を組めたらなと理想は持っています」と中軸手形を与えた。

 原監督を“男”にする-。村田の思いは、1つだった。三塁のホットコーナーを守った大先輩。「イメージがすごく残ってます」と目を輝かせたが、脳裏をよぎったのは原監督とともに戦った09年のWBCだった。世界一に輝いたが、ケガで離脱したため、その輪に入れず。「原監督を胴上げしたいなと思っています」。あの時、かなわなかった夢を巨人で実現させる。

 今季は全試合出場し、全打席で全力疾走を継続。「144試合サードを守り抜くことが大事なことだと思っています」と来季も全試合グラウンドに立ち続けることに強い意欲を示した。2年契約で総額は5億円。背番号はラミレスら強打者が背負ってきた「5」ではなく、大学時代から愛着ある「25」を選択した。

 会見中、古巣横浜への思いものぞかせた。「横浜には強くなってもらいたいし、巨人と横浜が上位を争えるような戦いができるようなチームになってほしい」と願いを込めた。大学時代からあこがれてきた巨人で迎える来季。「ジャイアンツの村田として、応援していただけるように全力で頑張ります。村田個人を応援しているんだと、引き続き応援していただければ」と、男・村田を貫くことを誓った。【久保賢吾】