ジョーのニーパッドで復活…。腰痛で別メニュー調整が続いていた阪神原口文仁捕手(20)の実戦復帰が見えてきた。

 13日、鳴尾浜で行われた居残り組練習で、通常メニューに復帰した。フリー打撃やブルペン捕球、三塁から一塁への送球練習…。これまでは基本的に別メニューで練習してきたが、この日は他のナインと一緒に体を動かした。「これから徐々に上げていきたいですね」と実戦復帰の日を心待ちにした。

 3月末に腰を痛め、5月初旬に1度は全体練習に復帰したが、数日後に再び痛めて別メニューに逆戻り。藤井彰の度重なる故障などで捕手陣が手薄な中、期待の3年目捕手も苦しんだ。

 八木育成チーフコーチは「前もここまでは来たが、ここからが大切」と話し、前回の二の舞いにならないよう慎重に調整を進めていく方針だ。そこで手助けになるのが、城島が膝を痛めたときに使用していたニーパッド(膝当て)だ。

 原口が頼んで貸してもらった。権田トレーナーは「本来は膝の保護するためのものだが、腰の負担軽減にもなるでしょう」と評価する。今後は状態を上げつつ、育成試合で実戦復帰を目指すことになりそうだ。【高垣誠】

 ◆原口文仁(はらぐち・ふみひと)1992年(平4)3月3日、埼玉生まれ。帝京で甲子園に出場し、09年ドラフト6位で阪神入団。入団会見で「目指すのは矢野さん城島さん狩野さん」「甲子園で正捕手に」などと立て板に水のスピーチを披露して、南球団社長を感心させた。明晰な頭脳と二塁送球1秒81という強肩が武器。昨季は2軍戦48試合に出場し、打率3割2分9厘、2本塁打と打撃も急成長していた。182センチ、76キロ。右投げ右打ち。