宮城県が5日、東北楽天ゴールデンイーグルスと田中将大投手に県民栄誉賞を授与することを決めたが、仙台市の奥山恵美子市長も同日の記者会見で楽天に「賛辞の盾」を贈り、表彰する方針を明らかにした。市長は東日本大震災以降の選手らの募金活動などに触れて「選手は復興の大変さを共有している。日本一で復興に向けて気持ちが上向いた」と喜んだ。

 賛辞の盾は仙台市にゆかりがあり、市のイメージアップに貢献した文化人やスポーツ選手に贈られる。贈呈先をチームにするか、監督や選手にするのかを球団と協議しているという。

 また、岩手県の達増拓也知事も楽天の活躍を「素晴らしい」とたたえた。知事は「震災直後から野球の底力で支援する志を持ち、ついに勝ち取った日本一」だとし「チーム関係者が被害を受け、ファンも被災した。(優勝によって)大きな力をいただいた」と感謝の意を表明。主軸として活躍した岩手県出身の銀次に対し「なくてはならない存在としてチームを引っ張り、勝利を重ねることに大貢献した。たいしたもんだ」と絶賛した。

 ◆賛辞の盾

 仙台市に関係の深い個人、団体が芸術や文化、スポーツなどの分野で優れた成績を残し、市のイメージアップに貢献した場合に贈られる。これまでに33の個人、団体が表彰されている。楽天野村克也元監督や第2回WBCで活躍した岩隈久志、田中将大両投手なども受賞した。最近では昨年ロンドン五輪後、卓球女子団体銀メダルの福原愛やサッカー女子の鮫島彩ら五輪代表選手7人に贈られた。