侍ジャパン村上宗隆内野手(23=ヤクルト)が、チームを救った。1点を追う9回無死一、二塁、メキシコの守護神ガエゴスを捉えた。中越えとなる逆転サヨナラ二塁打で劇的勝利を決め、09年大会以来の決勝進出を果たした。
試合後の村上の主な一問一答は以下の通り。
◇ ◇ ◇
-最後の最後で
すごい、3打席連続で三振して、悔しい思いしてましたけど、最後、修正して打てました。
-感触は
もう、翔平さんが塁に出てくれて、正尚さんが四球でつないでくれたので。少しバントも頭をよぎったんですけど、城石さんから『監督がムネに任せた』『思い切っていけ』と言われたので、腹をくくっていけました。あの打球を打った時は、もしかしたら入るのではないかと思ったけど、パワーなくて。手前で失速してしまいました。ランナーが周東さん。足が速く、サヨナラだと思っていました。
-栗山監督は最後は村上選手で勝つんだと、信じていると話していた
そうですね。11月の強化試合から、栗山監督からずっと中軸を打たせてもらっていて。このWBCで一番大きい大会で、なかなか結果が出ず、監督もすごく気をつかってくれて。打順の中でいろんなことを、試合前だったりとか、言ってくれてた。すごく気持ちも伝わっていた。なんとかしないという気持ちだった。
-大谷が二塁打を打った時、その時の感情
9回、最後の攻撃だったので、さすがだなという。初球を二塁打にしてますし。本当にチームに勢いを与えてくれた。こうして勝てたのも、僕が何度も三振をして、何度も残塁が多かったですけど、その中でも吉田選手だったり、いろんな選手が点を取ってくれて、ただ僕に回ってきただけ。今日はチーム一丸、打線が機能してカバーして、打席がある。周りの皆さんに感謝しています。
-修正。打席で何を変えた、どんな意識で
(直前の打席の)サードフライを打った時、ちょっと感覚的にはいいものがあった。その感覚を信じて打席に立ちましたし、初球を振った時、ちょっと前にスウェーしているなとか。いろんなことを冷静に感じられた。そういうところを修正していきました。
-前の打席を考えると、精神的にも難しかったと思うが、恐怖、重圧にどう打ち勝った
いや、なんて言うんですかね、やるしかないなと。結局、何度も何度もチャンスで回ってきますし。結局、そういうところでなかなか打てずにいた。すごくバントも頭よぎったのですけど、城石さんから栗山監督の言葉を伝えてくれた時に打つしかないなと。開き直っていきました。
-重圧を越えた一打。苦しみの大きさ、乗り越えて明日へ
シーズン中もよく三振しますし、よくエラーもしますし。それがWBCで目立っちゃったんで。自分の中では調子がいいか、調子は悪いかで言ったら、悪い方だったのですけど。チームの皆さんに助けられたのもありますし、監督の城石さんの一言にも救われた。本当に周りの力、チームのありがたさ、チームの団結をすごく感じました。
-7回、吉田がホームランを打つ前。山川が準備していた。視界に入っていたらどんなことを思ったか
代打かなと。シンプルに。自分の状態も含めて。代打かなと思いました。でも、あそこで正尚さんが打って、自分に回ってきた。そういう流れだったのかなと思います。