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９回表、イチローは右中間に二塁打を放つ

＜ＷＢＣ・第２ラウンド：日本６－２韓国＞◇１９日（日本時間２０日）◇１組◇１、２位決定戦◇米カリフォルニア州サンディエゴ、ペトコパーク

　イチロー外野手（３５）が前夜のキューバ戦に続き連夜の長打を放ち勝利に貢献した。いい当たりをしながらも４打席目まで連続の凡退だった。しかし、９回の最終打席でカウント２－１からの１０５キロ内角カーブをしっかりと振りぬき右中間へ二塁打。続く中島の送りバント、青木の中前適時打で試合を決める６点目のホームを踏んだ。

　イチローは「プライドですね。（韓国に）３連敗はできないです」と屈辱を晴らした。打線は結局、第１ラウンドから最多の１５安打で６－２の快勝。投打がかみ合い選手個々が勝利へ一致団結した。それだけに右太もも裏肉離れのアクシデントに見舞われた村田の戦列離脱は大きかった。「残念です。これ以外の表現はないです。誰がそうなってもそうです。戦力とかそういうのではなくて感情としてそうですね」。短期決戦で最も欠かせない「一丸力」を感じているからこその感情だった。

　米国との準決勝は、０６年ＷＢＣ２次リーグの時以来の再戦、相手先発も同じピービだ。イチローは「国と国のちょっとした因縁みたいなものは前回出てきてしまったので、日本の野球にとって、アメリカに勝つことはやっぱり大きなことだと思う。この２点、大きな意味があると思いますね」と話した。前回はピービから先頭打者本塁打を放ちながら、「誤審」もありサヨナラ負けした経緯がある。そして、野球の母国で日本のスモールベースボールがパワー野球に対抗できることを示す機会でもある。【木崎英夫通信員】

　［2009年3月21日7時57分　紙面から］

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