<オープン戦:巨人7-3西武>◇20日◇東京ドーム

 巨人の助っ人大砲コンビも韓国VSベネズエラだ。西武とのオープン戦で韓国出身の李承■内野手(32)が2打席連発2ラン3ランと爆発すれば、ベネズエラ出身のアレックス・ラミレス外野手(34)は3安打の猛打賞。両国はWBC準決勝で22日、対戦する。2人とも「日本と決勝で戦えたらいいね」と声をそろえた。

 グラウンドの誰もが東京ドームの天井を見上げた。1-1の3回2死二塁、李の打球は天井に当たらんばかりに上昇した。「積極的にと思いました」と西武西口の初球、高めに抜けたフォークを見逃さなかった。右翼席上段へ、勝ち越し2ランを突き刺した。5回1死一、三塁では、西口のインハイ141キロを再び右翼へ3ラン。19日、村田打撃コーチと早出特打ちで繰り返した内角球のさばきを早速、実践した。

 昨季は絶不調を味わったため、WBC代表入りを断ってまで今季に懸けている。だが、韓国代表へのメッセージでは声のトーンが上がった。「ベネズエラ打線は世界トップ。でも、韓国チームの精神力を信じています」。東京での第1ラウンド中は日本を抑えた左腕奉重根らに、焼き肉を振る舞った。今は李宅根外野手に励ましのメールを送る。韓国の英雄の心は、海の向こうの後輩とともにある。

 ラミレスも負けていない。二塁打2本を含む3安打猛打賞。「2本目まで中堅から右。最後だけ引っ張ろうと思った」と狙い通りに打ち分けた。違和感があった左ひざも良好。「今までのキャリアで一番、状態が良い」と不安材料は皆無だ。「韓国は世界的に強豪だと印象付けている。日本とベネズエラには、決勝で戦えるよう最善を尽くしてほしい」と熱い言葉を吐いた。李承■の5回の本塁打で一塁走者ラミレスが生還。ハイタッチを交わした。2人の母国は決戦を迎えるが、巨人打線の核には強力コンビがいる。【古川真弥】※■は火へんに華

 [2009年3月21日8時11分

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