人気キックボクサーでKNOCK OUT-BLACK女子2階級制覇王者のぱんちゃん璃奈(28=STRUGGLE)は1年後のリング復帰に向けてリハビリを続けている。

4月、練習中に断裂した左ひざ前十字靱帯(じんたい)の手術を受けたぱんちゃんは今月12日、東京・書泉グランデでファースト写真集「虹色ぱんちゃん」の発売記念イベントに参加。ファンとのサイン本お渡し会、特典会前に報道陣に対応し、リハビリ状況なども報告した。

1年後の復帰に向け、はやる気持ちを抑えることはできないのだろう。トレーニングの負荷をあげた影響で左ひざに水がたまり、2週間程度の安静を担当医から指示されたことも明かした。イベントも歩き方も左足をかばっていた。他ファイターがリングで躍動しているところがうらやましいのだという。

ぱんちゃんは「すごくストレスがたまります。格闘技の試合を見るたびに『いいな…』と。1カ月後からシャドー(ボクシング)ができるようなのでそれを楽しみにしています」と自身の気持ちをコントロールしようと心掛けている様子がうかがえた。

アスリートは常にけがと隣り合わせでプレーしている。サッカーなどの取材を通じ、何人もひざ前十字靱帯を断裂する選手を目の当たりにしてきた。アスリートたちが周囲から言われる言葉は共通している。「休むことも練習だ」と。難しいことかもしれないが、立ち止まることもトレーニングという心身のコントロールが大事になる。長く競技生活を続けるためにも重要なのだと思う。

ぱんちゃんは「(リング復帰まで)1年は待てなくて、10カ月とか11カ月弱では復帰したいなと。来年2、3、4月ぐらいにやりたいなと思って、焦ってしまったので…。4月13日に手術したので、1年はかからずに復帰したいです」と意欲を示していた。

再びリングで躍動するため、今は忍耐の時。何も花が咲かぬ日は下へ下へと根を伸ばす-ではないが、来春、パーフェクトな状態でぱんちゃんがカムバックすることも、ファンに向けた恩返しの1つになるのではないか。焦らないで欲しいと切に願うばかりだ。【藤中栄二】(ニッカンスポーツ・コム/バトルコラム「リングにかける」)

自身の初写真集を披露する人気キックボクサーのKNOCK OUT女子2階級制覇王者ぱんちゃん璃奈
自身の初写真集を披露する人気キックボクサーのKNOCK OUT女子2階級制覇王者ぱんちゃん璃奈