世界ボクシング機構(WBO)世界スーパーフライ級王者の井上尚弥(22=大橋)に敗れた同級1位ワルリト・パレナス(32=フィリピン)は、王者の戦いに驚きを隠せなかった。「強い。オーバーハンドが視界の外から来る感じで、どう対応していいか分からなかった」とうなだれた。

 これが世界初挑戦。調子は悪くなかったというが、2回TKO負けと力を出し切る前に決着をつけられた。「スピードがすごくて、圧倒された。この階級のスピードじゃない。もっと軽い階級の速さ。(決着が)早すぎました」。時折、あきれたような笑みを交えつつ振り返っていた。