00年代を席巻した総合格闘技イベント「PRIDE」のエースで、IQレスラーこと桜庭和志(47)が、米総合格闘技UFCの殿堂入りを果たした。3日(日本時間4日)、UFCから発表されたもので、パイオニア部門での受賞。UFC殿堂入りは、日本人で初めてとなる。

 桜庭は1997年に日本で開催された「UFC JAPAN」に出場しているが、同団体への参戦は、この1試合のみ。PRIDEでホイスらグレイシー一族を倒し、国内外に格闘技ムーブメントを起こした功績などが評価されたとみられる。この殿堂入り式典は7月6日(日本時間同7日)に米ラスベガスで開催される。

 桜庭は自らのインスタグラムで以下のコメントを発表した。

 「今回の知らせを聞いて、とても驚いています。ぼくがUFCのオクタゴンに足を踏み入れたのは、20年前に行われた日本大会のただ一度だけです。そんなぼくがUFC殿堂入りを果たすとは考えもしませんでした。たしかにMMAのデビュー戦と言えるのはオクタゴンのあの試合でした。ただ、その後のぼくの主戦場は四角いリングです。ぼくのキャリアのほとんどは、ロープに囲まれた白いマットの上で形作られたと言っていいでしょう。強さを追い求めるだけでなく、MMAの面白さを世間に伝える。お客さんに喜んでもらえるために、とことん練習して自分を高める。そんな使命感を胸にこれまで頑張ってきました。その過程でMMAというジャンルになんらかの影響を与えることができたとしたら、それは決してぼくひとりの力ではありません。リング上で激戦を繰り広げた対戦相手はもちろんのこと、イベントスタッフ、メディア、なによりファンの方々の支えがあってのことです。この名誉を、PRIDEで共に一時代を築いた日本の格闘技界うすべての人たちと分かち合いたいと思います」