WWEヘビー級王座に初挑戦した中邑真輔(37)が王座獲得に失敗した。「インドの怪人」と呼ばれる王者ジンダー・マハルに挑戦。得意の蹴りなどで試合を優位に進めたが、乱入した王者側の仲間を蹴散らした後のスキを突かれ、敗れた。日本人初のベルト獲得とはならなかったが、看板興行の「スマックダウン」初登場から約4カ月で頂点にあと1歩までたどり着いた。

 WWEの前身WWF時代の79年11月には、新日本徳島大会でアントニオ猪木が、王者バックランドを下しヘビー級王座を獲得している。だが、WWEは猪木を歴代王者には認定していない。80年にはWWF王座にキラー・カーンが挑戦。WWFの前身WWWF王座にはジャイアント馬場、ストロング小林も挑んだ。WWE王座にはTAKAみちのくが1回、TAJIRIが2回挑戦した。王者はいずれもトリプルH。中邑の挑戦は日本人としては04年4月26日のTAJIRI以来だった。

 ◆WWE(ワールド・レスリング・エンターテインメント) 1963年設立のWWWFが前身。72年にWWFに改称。01年にライバルのWCWを買収、02年にWWEと改称する。WWEのテレビ番組は毎週1400万人の米国人が視聴し世界170カ国以上、35以上の言語で放送されている。93年開始の「ロウ」と99年開始から「スマックダウン」が2大看板番組。ロウは生、スマックダウンは相手をたたきのめすという意味。