大阪の六島ジムが14日、4つのタイトル戦(12月3日、エディオンアリーナ大阪第2競技場)を行うと発表した。

 東洋太平洋ミドル級王者太尊康輝(24)が3度目の防衛とWBOアジアパシフィックミドル級王座獲得に挑むダブル王座戦に臨む。加えて東洋太平洋バンタム級王者マーク・ジョン・ヤップ(28)による2度目の防衛戦、向井寛史(31)によるWBOアジアパシフィックスーパーフライ級王座決定戦、坂本真宏(26)による同フライ級王座決定戦を実施する。

 同ジムの枝川会長は「ヤップは世界ランク入りしているけど、他の3人は勝てばWBOの(世界)ランク入りする可能性がある。そうなれば、来年にも(世界挑戦の)可能性が出てくる。石にかじりついてでも勝ってもらいたい」とハッパを掛けた。

 メインを務める太尊は「勝って、世界ランクに入ったら、来年は試合のスパンを長めにして、海外で練習するなどキャリアを積むことも考えています」。親交のあるラッパーの仏師(ぶっし、32)が自分のために初めて入場曲を作ってくれた。タイトルは「常勝」で15日からユーチューブで公開予定。PVには自分も出演し、闘志あふれる姿を見せている。

 向井は8月1日に結婚したばかりだ。29歳の愛妻から「絶対にベルトとってよ! 早く養って!」と猛ゲキを受けている。「ベルトを巻いて、式を挙げたいです」と笑顔を見せた。

 坂本は大阪市大の大学院生ボクサー。昨年11月に木村翔に0-2で判定負け。その木村が今年7月にWBO世界フライ級王座を手にした。「去年戦った相手があれよあれよという間に世界チャンプになった。そこに追いつきたい」。木村の戴冠直前に取り付けた企業への内定を辞退し、来年も大学院に残ることを決断。「これまでは奨学金があったんですが、留年でそれもなくなる。学費も稼がんといけませんから」とタイトル奪取に燃えている。