同級1位吉野修一郎(26=三迫)がプロ6戦目の初挑戦で新王者になった。

 同級2位スパイシー松下(34=セレス)との対戦で、7回に左フックからダウンを奪う。さらに連打で2度ダウンさせるとレフェリーストップ。7回1分23秒TKO勝ちした。

 序盤は苦しんだ。松下の酔拳のようなパンチと動きに、頭から突っ込んでこられて、再三クリンチされながらパンチももらった。5回の公開採点では3-0も2人は1ポイント差に「びっくりした」という。「ビデオで見ていたが、思った以上にやりづらかった。頭にひじにラリアットも。イライラしちゃった」と苦笑した。

 センコンドから「冷静に」と指示され、「焦らず組み立てようと思った」。徐々に得意というボディーでペースをつかみ、7回にダウンを奪うと畳み掛けて仕留めた。「なんとか倒せた。初めてベルトに触れてうれしい」と目を細めた。

 栃木・作新学院では4冠に輝き、東農大に進んで五輪を目指していた。その夢はかなわず、1度引退して就職した。同期の内藤や拳四朗らの姿を見て、15年12月にプロデビューした。「通過点と思って満足せずにいきたい」と話した。