3階級制覇を狙うプロボクシングWBA世界バンタム級1位井上尚弥(24=大橋)が13日、横浜市内の所属ジムで長身の練習パートナーを招いたスパーリングを開始した。

 5月25日、東京・大田区総合体育館で挑戦する身長178センチの王者ジェイミー・マクドネル(31=英国)を想定し、同175センチのWBA世界フェザー級2位チャン・ウー(24=中国)をパートナーに指名。この日は4回のスパーリングで長身王者を意識した動きをチェックした。約2週間、ウーとの拳を交え、マクドネル対策を練る。

 「今日は初めてスパーリングをする相手なので1ラウンドは様子を見た」と振り返る身長164・7センチの井上は2回以降に強烈な左ボディーや右アッパーなどを的確にヒットさせた。身長差を感じさせない軽快な動きをみせ「自分のボクシングをやっていくだけ」と気持ちを引き締めた。

 父の真吾トレーナーは「スピードがあるので(身長差の部分は)クリアできることが分かりました。顔とボディーとうまく打ち分けることができれば」と分析。大橋秀行会長は「(相手顔の)打点が高いけれどタイミング良く、身長差の違和感はなかったね」と評価していた。