今年3月にプロデビューした堤聖也(22=ワタナベ)がバンタム級トーナメントを制した。

稲元純平(19=熊谷コサカ)との決勝では、2回に右ショートで先制のダウンを奪取。さらに強烈な右ストレートでぐらつかせた。3回にはスピード感あるパンチで相手を左目上カットに追い込み、そのままドクターストップ。同回1分35秒、TKOで優勝を飾り「今日は良い経験になりました。周囲のアドバイスも聞こえてきて、その声で修正ができました」と満足げに振り返った。

過去2戦はいずれも外国人相手に1回KO勝ちをおさめている。「2試合で計3分も戦っていないので、今日はデビュー戦のつもりで戦いました」と振り返る。身長165センチのオーソドックスながら、スイッチもできる万能タイプ。アマチュア経験も抱負で、今春に平成国際大を卒業し、尊敬する元WBA世界スーパーフェザー級王者内山高志氏が所属していたワタナベジムに入門していた。

今月24日に世界最速の3階級制覇に挑む田中恒成(畑中)、元WBC世界フライ級王者比嘉大吾(白井・具志堅スポーツ)、3階級制覇王者井上尚弥の弟で来週11日にWBC世界バンタム級次期挑戦者決定戦を控える井上拓真(大橋)とアマ時代は同学年。

「プロ1年目で日本ランキング入り」を目標に掲げる堤は「バンタム級でもスーパーフライ級でも問題ないです。次は日本ランカーと戦いたいです」と意欲を示した。