ボクシングの元世界3階級王者で昨年大みそかの引退を経て、8日(日本時間9日)に「SUPERFLY3」(米カリフォルニア州イングルウッド、ザ・フォーラム)で1年5カ月ぶりの復帰戦に臨む井岡一翔(29=SANKYO)が7日、現地のホテルで前日計量を行った。

フライ級からスーパーフライ級に転向し、ノンタイトル10回戦に臨む井岡はリミットに200グラムアンダーの51・9キロでパス。WBC同級でトップコンテンダー(世界挑戦の最優先選手)のシルバー王者マクウィリアムス・アローヨ(32=プエルトリコ)は51・8キロでパスした。

井岡は「減量はほぼなかった感じ。階級を上げて、食べながら水分だけを抜いていった」と言い、上々のコンディションに仕上がったようだ。初のスーパーフライ級戦、初の米国での試合とあって「僕を知っている人にも、知らない人にもサプライズを与えたい。さらに強くなった自分を見せたい。いい勝ち方をしたい」と力強い言葉を発した。これまでは、中盤まで徐々に相手に圧力をかけ、終盤に勝負を決める試合運びが多かった。「何ラウンドでもいい。KOを狙っています」とKO宣言も飛び出した。

一方のアローヨは、この日の計量後に井岡と向き合った印象を「特に何も感じなかった。彼の方が僕の体を見て思うことがあったんじゃないかな。(井岡は)全体的にいい選手。(KO決着かどうかは)やってみないとわからないが、アクションの高いいい試合になると思う」と話した。