ボクシングのWBA世界バンタム級王者井上尚弥(25=大橋)は6日、ワールド・ボクシング・スーパーシリーズ(WBSS)で元5階級制覇王者ノニト・ドネア(35=フィリピン)が準決勝に進出したことに驚きを示さなかった。

3日に英グラスゴーで開かれたWBSS1回戦で、元5階級制覇王者ノニト・ドネア(35=フィリピン)が、4回終了TKOで19戦無敗のWBAスーパー王者ライアン・バーネット(25=英国)を下し、新スーパー王者となった。

戦前予想で劣勢とされていたドネアの勝利だったが、井上は「試合終了までの判定結果はバーネットが勝っていたみたいですが、ドネアが勝つことも予想していたので驚きはないですね」と淡々と口にした。

この日は都内のホテルで開催された自身のメインスポンサー、NTTぷらら主催の「ひかりTV10周年の集い」パーティーにゲストとして出席。同社の板東浩二社長から花束を贈呈された井上は、準決勝でIBF王者エマヌエル・ロドリゲス(26=プエルトリコ)との2団体統一戦に臨むことを報告。「IBFの王者だけに技術はありますし、白熱した面白い試合になると想像しています」と気持ちの高揚感を口にした。

別ブロック準決勝はWBO王者ゾラニ・テテ(30=南アフリカ)-WBAスーパー王者ドネアの顔合わせ。井上が決勝に進めば、この勝者との対戦となる。3月に米国での準決勝が予定されており、所属ジムの大橋秀行会長は「出場8選手のうち、尚弥以外で1番強いのはロドリゲスだと思っています」と集中する構えをみせていた。