ボクシングのWBO世界スーパーフェザー級王者伊藤雅雪(27=伴流)が、今年末の「ボクシング締め」を誓った。

「僕はボクシングにプライドを持っている。負けたくない」と言及したのは、試合開催が不透明となっているボクシングの元5階級制覇王者フロイド・メイウェザー・ジュニア(41=米国)対キックボクサー那須川天心(20)との異種格闘技戦。伊藤は12月30日に東京・大田区体育館のトリプル世界戦のメインで、同級1位イフゲニー・シュプラコフ(28=ロシア)を迎えての初防衛戦が控えるが、メイウェザー戦はその翌日となる12月31日に予定されている。

まず、1人のボクサーとしてメイウェザーの判断に首をひねった。「やめてほしい。ショックですよね、ショー的な要素があるのに出るというのは。偉大なボクサーなので、やらないでほしい」と疑問を呈した。現役競技者としてボクシングに誇りを持つ。「RIZINやK-1もすごいスポーツだと思うし、リスペクトはありますが、ボクシングのように世界中でこれだけ認められているスポーツはなかなかない。精査されて、日本、世界でランキングがしっかりあって。敷居の高さがある。その価値の高さを見せたい」と意気込む。

日本人として37年ぶりに米国で王座奪取したのが7月。この日は恒例となった米国ロサンゼルスでの1カ月強の合宿へ向け、出発成田空港で取材に応じた。世界の強豪ひしめく中量級のスター候補は、「なので、つまらない試合と思われたくない。スキルの違いを見せることも責任だと思っている。その中でスターになれたらいいですね」と、格闘技が乱立する年末興行戦線でのインパクトを狙う。