前WBO世界フライ級王者木村翔(30=青木)の再起戦が7日に都内で発表された。

30日に中国上海での東洋太平洋シルバー・フライ級王座決定10回戦で、ウィチャー・プライオカ(37=タイ)と対戦する。昨年9月のV3失敗から6カ月ぶりの試合で、王座返り咲きへの世界前哨戦を期す。

相手はミニマム級で2度世界挑戦した73戦目のベテランとなった。木村は「世界王者だったことは忘れ、もう1度世界のベルトを巻く。そのためにインパクトある試合で、次につなげたい」と意気込みを示した。

日中対抗戦の特別試合で、木村は中国側の赤コーナーとなる。陣営は27日に同門の渡辺が日本王座挑戦のため、29日とされた日程変更を要望。これが受け入れられるほど、木村の中国人気は健在だ。

木村も期待に応えるために変身を図っている。無関心だった他選手の動画を参考に見るようになった。理想は最速3階級制覇で現役最強と言われるロマチェンコ(ウクライナ)。「負けて足りないものを追求し、改善するようになった。サイドへ動く足の使い方とか。幅を広げ、引き出しを増やす」と意欲的だ。

有吉会長も「実戦より技術面へ欲が出てきた。再起するからには進化し、変わったと思われる試合をする」と話す。木村も「しっかりKOして、変わった木村を見せて、世界前哨戦にしたい」と自信を口にした。