08年北京オリンピック(五輪)柔道男子100キロ超級金メダリストで総合格闘家の石井慧(32=チーム・クロコップ)が5月から参戦するプロフェッショナル・ファイターズ・リーグ(PFL)デビュー戦で18年覇者と対戦することが11日までに決まった。

6月6日に予定される初戦が、18年PFLヘビー級年間王者フィリップ・リンス(33=ブラジル)との顔合わせとなったことを受け、11日には日刊スポーツの取材に応じて意気込みを口にした。

いきなり王者リンスとの対戦になった石井は冷静だった。昨年のPFLで4戦全勝で年間王者となった実力の持ち主。もちろん相手に不足はない。「ボクとウニヒピリ(内なる自分)が指名した。ウニヒピリとの疎通ですべて思い通りに事が進むのです」と不敵な笑みを浮かべた。加えてマッチメークにも携わるPFL幹部の1人で元K-1ファイターのレイ・セフォー氏の名を挙げ「レイセフォー、ウニヒピリ…」ともつぶやいた。

偶然にも今年4戦目もブラジル人が対戦相手となった。石井は「ブラジル人には全勝街道。しかし、ここまで多いとブラジル人に何かしたかな、と心配になる」とした上でリンスについて「実は、まだ何も知らない。名前もブラジル人ぽくない」と説明。PFL初戦に向けて徐々に対策を練っていく方針だ。総合格闘技の本場、米舞台でのファイトになるが、通常通りのトレーニングで調整を続けるつもりで「(拠点クロアチアにある)クロコップジムで調整するだけです。クロコップジムでみんなと過ごす毎日が特別さ! ウニヒピリ…」と集中力を研ぎ澄ませていた。

◆19年PFL日程 5月9日に開幕。フェザー級、ライト級、ウエルター級、ライトヘビー級、ヘビー級、女子ライト級の6階級で開催され、計68人の選手が参戦。5~8月でレギュラー(総当たりリーグ戦)、10月からプレーオフ(トーナメント形式)、大みそかに決勝戦開催という年間を通じた大会。王者は100万ドル(約1億1000万円)を獲得し、2年契約を結ぶESPN、ESPN+で全米中継される。18年に続き、今年は2回目。